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青い花のイメージ 糖尿病・・・糖尿病の検査

 

尿糖検査

尿に糖が混ざっていないか、調べる検査です。
ブドウ糖は私たちの身体にとって欠かせない栄養分です。
通常、尿にブドウ糖が混ざることはありません。
陽性(+)の場合、糖尿病の疑いがあります。
試験紙が市販されており、自分で調べることも出来ます。

 

血糖検査

空腹時血糖値 …目標値80mg/dl〜110mg/dl

空腹時の血糖値とは、食事をしていない状態、つまり、インスリンの作用を受けていない状態で測った血液中のブドウ糖の割合のことです。
空腹時とは、検査の時間より10時間位前から何も食べていない、糖質を含むものを飲んでいない状態をいいます。

 

(随時)血糖値(BS)

空腹時に限らず、測ったその時点での血糖の値です。
血液中のブドウ糖が170mg/dlを超えると腎臓が糖を再吸収出来る限度を超えるので、血液中にブドウ糖が溜まりだし、血糖値は高くなります。

 

食後2時間血糖値 …目標値 140mg/dl以下

食後2時間とは、食べはじめた時間から2時間後をさします。
食べたものの約半分が腸で吸収されるころの血糖の値です。
通常、食事をするとほぼ同時にインスリンが分泌され、血糖値が160mg/dlを超えることはあまりありません。

空腹時の血糖値が正常値でも食後2時間血糖値が高いと、脳梗塞、心筋梗塞など大きな血管障害のリスクが高くなります。

 

平均血糖値をみる検査

グリコヘモグロビンA1c(HbA1c) …目標値6.5%以下

グリコヘモグロビンA1c(エーワンシー)とは、血液中の赤血球に含まれるヘモ(=鉄)グロビン(=タンパク質)にブドウ糖が結合したものです。
一度結合するとその赤血球の寿命まで離れません。赤血球の寿命は120日で、うち約50%が過去1ヶ月に、約25%が過去1〜2ヶ月に作られることから、過去1〜2ヶ月の平均血糖値が分かります。
高血糖の期間が続いているとグリコヘモグロビンA1cの値は高くなります。

ただし、大量出血した時や、鉄欠乏性貧血の治療中、妊娠、透析、肝硬変などがある時には平均血糖値として見ることが出来ません。

また、グリコヘモグロビンA1cの値が1割下がると、糖尿病性網膜症の悪化危険度が40%減ると言われています。正常値に近づけることで、毛細血管へのダメージを減らし、合併症を防ぐことが出来ます。

 

グリコアルブミン(GA) …目標値12.3〜19.5%

グリコアルブミンとは、血液中のタンパク質に含まれるアルブミンとブドウ糖が結合したものです。
アルブミンが半分になるまで約17日であることから、過去2〜3週間の平均血糖値が分かります。
HbA1cに比べて、より早く大きく反映します。
高血糖の期間が続いているとグリコアルブミンの値は高くなります。

透析治療をしていてエリスロポエチン(赤血球造血ホルモン)の投与を受けている場合など、グリコヘモグロビンA1cの値は3割ほど低くなるので、グリコアルブミンの値のほうが血糖コントロールの指標に有効だといえます。

 

フルクトサミン(FRA)  …目標値320μmol /l以下

フルクトサミンとは、血液中のタンパク質(アルブミン)にブドウ糖が結合した糖化タンパク質です。
グリコアルブミンと同様にアルブミンが半分になるまで約17日であることから、過去2〜3週間の平均血糖値が分かります。
高血糖の期間が続いているとフルクトサミンの値は高くなります。

 

チェックすべき項目

血圧 …目標値130/80mmHg以下

血圧とは、心臓が全身へ血液を送り出すときに血管にかかる圧力のことです。
心臓が収縮して血液を動脈に押し出すときの圧力を最高血圧(収縮期血圧)といい、心臓が拡張して次に送る血液をためているときの圧力を最低血圧(拡張期血圧)といいます。

糖尿病になり高血糖の状態が続くと、糖の排泄を促そうと血液中の水分が増え、血管を圧迫し高血圧になります。
高血圧を放っておくと動脈硬化を進行させてしまいます。
動脈硬化は、目や足の血管を詰まらせたり、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血など重大な合併症を引き起こします。

血圧を正常に保つには、血糖コントロールをするとともに、塩分を控えことが大切です。

塩を過剰に摂取すると、塩の主成分である塩化ナトリウムが血液中にたまります。
すると、腎臓が体内のナトリウム濃度を一定に保とうとして水分を引き寄せ、血液量が増えます。
結果、水分で増えた大量の血液が血管を圧迫し、血圧が上がります。

血圧は、常に変動しているため、毎日決まった時間に測るようにします。
1日のうち血圧が最も低く安定している起床時(朝食や薬を飲む前)に測ると、日々の変動が分かります。

 

総コレステロール(T‐Cho) …目標値200mg/dl未満
HDLコレステロール …目標値40mg/dl以上
LDLコレステロール …目標値120mg/dl未満

コレステロールとは、脂質の一種で、主にHDLコレステロールとLDLコレステロールに分けられます。
どちらもからだに必要な成分です。

HDLコレステロールは、余分なコレステロールを肝臓に戻し胆汁酸として排出するため善玉と呼ばれ、LDLコレステロールは、必要以上に増えると血管の壁に付着したり、血管を傷つけたりするため悪玉と呼ばれています。

LDLコレステロールの値が高いままでいると高脂血症になり、血管に付着したコレステロールが血管を細く、硬く、もろくして、動脈硬化を進行させます。

LDLコレステロールを下げるには、ビタミンCと水溶性食物繊維を摂取することです。
ビタミンCによって余分なコレステロールは胆汁酸に変わり、水溶性食物繊維がコレステロールの排泄を促します。

 

中性脂肪(TG=トリグリセライド) …目標値 150mg/dl未満(早朝空腹時)

中性脂肪は、食事によって摂取され、エネルギー源として使われます。
摂り過ぎて余った脂肪は脂肪細胞に取り込まれ、肥大化し、増殖と分裂を繰り返し肥満の原因になります。
また、脂肪細胞はアディポネクチンというホルモンを分泌しています。
アディポネクチンは、インスリンの作用を良くしたり、傷ついた血管を修復する働きがあります。
しかし、脂肪を摂り過ぎ、内臓脂肪が異常に多くなると、悪玉の生理活性物質が大量に分泌され、アディポネクチンの分泌が妨げられてしまいます。

脂肪の摂り過ぎに注意し、中性脂肪の値を正常値に近づけることは、糖尿病の進行を抑えることにつながります。

 

その他の検査

ブドウ糖負荷試験(OGTT)値 …200mg/dl以上だと糖尿病の疑い

空腹時の血糖値を測った後、75gのブドウ糖を溶かした水を飲み、その後、30分、1時間…2時間と血糖値を測り、血糖値の変動を調べる検査です。
主に糖尿病を診断する時に行います。

 

1.5AG検査(1.5アンヒドログルシトール検査) …目標値10.0μg/ml以上

1.5AGとは、血液中に含まれる糖です。ブドウ糖と違い日内変動が少なく、そのほとんどが腎臓で再吸収され、通常血液中の量は一定に保たれています。
尿糖が増えると腎臓で再吸収できず、血液中の量が減り、1.5AGの値は下がります。
食後高血糖を敏感に反映し、過去数日の血糖コントロールの指標となる検査です。

 

C−ペプチド検査(CPR) …血中目標値20ng/ml以下(空腹時1.5〜3.0ng/ml)

C−ペプチドとは、すい臓からインスリンが分泌されると同時に、ほぼ同量分泌される物質です。
尿にそのまま排出されるため、C−ペプチドの値を見てインスリンの量を推測します。

 

ケトン体検査

ケトン体とは、ブドウ糖をエネルギーに出来ないかわりに、からだの中の脂肪を利用してしまう時に肝臓でできる物質です。
インスリンの作用に問題があると、尿検査で陽性(+)になります。

 

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